「塗装」から広がる建築の世界

「塗装業」と言っても、トータルリフォームまで手掛ける会社があります。
そんな会社のひとつで二級建築士/インテリアコーディネーターとして現場を取り仕切る羽石さん。
「仕事のメインは段取りと調整」と話す羽石さんに、「塗装」から広がる多種多様な仕事内容について、伺いました。

塗装の仕事紹介3 【可能性が広がる塗装の仕事】

東京都塗装工業協同組合 組合員企業
従業員

羽石 栄祐

塗装から広がったリフォーム事業

当社は、1960(昭和35)年の創業時からお客さまのニーズに柔軟に対応していく中で、塗装だけではなく、現在では建物のトータルリフォームを請け負うようになりました。

工事内容ではリフォームの占める割合が高くなってきており、いろいろな工事があるため、段取りも一筋縄ではいきません。

リフォーム工事では、部分的な工事もありますが、総合的な改修工事となれば、解体工事から内装仕上げ工事、そして引渡し前の清掃工事に至るまで数々の職人が関わります。まさに新築工事に近いものがあります。そうした職人を工事内容に合わせて手配し、状況に応じては予定を入れ替えたりして調整もしなければなりません。

私は入社して15~16年で、この業界の人間としてはまだまだ若輩の域ですが、この仕事に就くまでは、ここまで専門分野が細分化されているとは知りませんでした。ひと口に「塗装会社」とは言っても、建築の世界では幅広く関わりを持つことを知りましたね。

塗装の仕事紹介3 【可能性が広がる塗装の仕事】

「配管や排水を考慮するには平面だけじゃなく立体の知識も必要」

と話す羽石さん。

リフォームの仕事の流れ

リフォームの仕事にはたくさんの人が関わります。お客さま、近隣居住者、現場監理者、職人などなど。ひと言でお客さまと言っても、対象者は赤ちゃんからお年寄りまでさまざまです。家族構成も含め、それぞれのご要望を丹念に確認していくことが大切です。

基本プランや見積書の作成はお客さまのご要望に沿って行っていきます。全体的な間取りやレイアウト、キッチン、トイレ、浴室など、まずは大まかなご提案内容による見積書の作成をします。例えば、解体工事、塗装工事、床フローリング工事、電気工事というように工事ごとに細かくまとめるので、お客さまにはどのような工事にどれくらいの費用がかかるのか一目瞭然となります。

できあがった見積書やプラン図にもとづいて、お客さまのご要望やご予算に照らし合わせ、材料のグレードなども加味して調整をしていきます。

お客さまにすべてご納得していただければ晴れて契約となります。最初の打ち合わせから契約まで数カ月に及ぶ場合もありますし、工事内容によっては見積書提出から完成までに数日ということもあります。

契約を締結し、実際に工事がスタートすると職人たちの出番です。工事内容の手順に従い、普段は目にしない部分(天井や壁の中)の配線や配管などから始まり、順次、仕上げ作業へと進んでいきます。

塗装の仕事紹介3 【可能性が広がる塗装の仕事】

モノができあがる過程が好きな人向けの仕事

リフォームは関わるたくさんの人たちによって完成する仕事です。それだけに打合せから、工事の手配や調整は容易ではありません。すべての職人を都合よく手配することは皆無であり、組み合わせにも工夫が必要となってきます。

また現場では予想していなかったことも起こります。解体してみて初めて隠れていた部分の状況が分かったとか、施工方法の変更を余儀なくされたりすることもあります。そういうケースではスケジュールの変更や調整が必要となります。

ただ単に、ひとつの工事がずれ込むだけではすまなくなります。例えば塗装している傍で大工さんが材木を削っていたらどうなるでしょうか? 木くずやほこりが舞って塗装が台無しになってしまします。だからこそ関わる人たちの協力と、工夫したスケジュール管理が必要となるのです。

また工事は現場だけではありません。騒音や振動など、ご近所への影響も考慮しなければなりません。特に共同住宅(マンションなど)の室内工事では事前にご挨拶をしていても、クレームが入ることもあります。クレームに対しては相手方の立場に立って考え、誠心誠意対応するほかありません。その結果としてその方がお客さまになったということもあるんです。

リフォームの現場にまったく同じものは存在しません。人の手配や近隣への気遣いなどは、学校や本で学ぶことは到底できません。実際に経験したことを積み上げ、失敗したとしても大きな財産と考え、身につけていくことだと思います。精神的なタフさも要求されることもありますが、一つ一つの現場ができあがっていく過程がいつも新鮮で面白く、どのように仕上がるかを楽しみに仕事していることが醍醐味ですかね。

自分たちの仕事をとおして、「さらに幸せな生活が生まれていく」のが一番のやりがい。

自分なりの価値観を求めて

最終的にお客さまは仕上がったところしか見ることができません。隠れているところにとても重要な工事をした部分がたくさんあります。その一つひとつを自分の目で確かめてクリアし、無事に完成した物件をお客さまに見ていただいたとき、この仕事のやりがいを感じますね。完成した物件に灯が灯り、「自分たちが仕上げた空間から、さらに幸せな生活が生まれていく」と感じられるのは、何よりの喜びです。

決して楽ではないですが、モノができあがっていく喜び、完成したときの達成感を、関わるたくさんの人たちと共有できる素敵な仕事だと思います。同じものもなければ、正解のないテーマに向かってクリエイティブに完成をめざす・・・そんな夢のある仕事です。

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